1_edited.jpg

オシラさま

言葉が自分を立ち上げて、育てて、
輪郭をつくっていく。

古事記にも語られている養蚕。その神さまとしてのオシラさまのことは、馬と娘の悲恋からオシラさまを描いた柳田國男氏の『遠野物語』で知りました。「皇后陛下の養蚕」は「天皇陛下の稲作」とともにメディアなどでも報道されていて、日本と養蚕の関わりの長さ、深さを感じます。

蚕は、口から糸を出し、繭をつくる。対して私たちは、口から言葉を出し、情報をつくっている。

日々生まれた言葉は、SNSなどにどんどん重なって、情報の繭になっていく。私たちは自分たちがつくりだしていくこの繭に、がっちりと囲われて育ちます。スクスクと育っていきたいな、と思うから、はじめに口から出す言葉を、蚕の糸のように、尊いものにしたいのです。

 

撮影場所:東京都三鷹市上連雀

daoko_Blue_4x3.jpg

Daoko's comment

お蚕様を意識しはじめたのは、古くからの友人からの「蚕の曲を作っている」との知らせを受けてから。それからというもの、頭からお蚕様のことが離れず、その様な最中夜に月を見上げたら綺麗な三日月でした。その瞬間“蚕の月”というワードが思い浮かんで、ずっと気に入っています。
母の故郷群馬では大きな製糸場があります。幼少期に家でお蚕を育てたりした方も多いですよね。日本の養蚕の歴史から、きっと遺伝子レベルで惹かれてしまったのだと思います。白くふさふさで、ぼってりとした手足、美しくシンメトリーな触覚、まんまるな瞳…その神々しいお姿にも目を奪われます。てろてろで、気持ちのいい絹をありがとうございます、おしらさま!

_DSC9615.jpg

Iijima's comment

正絹で製作した裳とシルクジョーゼットのトップスはシャーリングを沢山いれた飯嶋のお手製です。全身、生成りのスタイリングで清楚で美しい女性を表現しました。

 

裳(も)

女性用の下衣。下級の女官が多く用いた。平安時代、女性は常に袴をはき、正装は「唐衣」と「裳」をつけた。しかし衣生活が簡略化されるようになると、「袴」や「裳」を重ねて着るのが不便になったため、この二つが一つになった。小袖とともに用いられることもあった。